SEEE/FUTシステムは、アンカーヘッド、ウェッジおよびトランペットアンカーで構成されており、7本よりPC鋼より線を複数本束ねて使用し、アンカーヘッドの円錐孔に3分割された鋼製ウェッジで定着されます。ケーブルは専用の緊張ジャッキでアンカーヘッドに圧入されるので、セット量を小さくすることができます。
SEEE/FUTシステムのトランペットアンカーは、突起を有した円錐形になっており、突起部分で定着荷重を分散するので、アンカープレートが小さく、定着具は極めてコンパクトな配置が可能となります。
SEEE/FUTシステムの定着具は、一般ケーブル・外ケーブルのいずれにも使用することが可能で、外ケーブル併用工法などに最適なうえ、大幅な軽量化の実現により、現場での施工性を向上させております。
ケーブルは8~37本まで、任意の本数のPC鋼より線により構成されています。
SEEE/FUTシステムに用いるPC鋼より線は、JIS G 3536-1994「PC鋼線及びPC鋼より線」に規定されている、7本より12.7㎜(SWPR7BL)、7本より15.2㎜(SWPR7BL)の2種類を基本としています。
特長
- 定着具を大幅に軽量化し、現場での作業効率を向上させました。
- 広範囲にわたるケーブル構成を可能にし、あらゆるPC構造物に対応できます。
- 外ケーブルは、簡単に交換可能な構造としました。
- 定着具のグラウト孔を大きくし、グラウト注入が確実に、かつ容易に行えます。
定着具構成
内ケーブルタイプ
外ケーブル・グラウトタイプ
将来的なケーブルの取替えを考慮する場合、トランペットアンカー内に外ケーブル用縁切りシートを設置します。
外ケーブル・ノングラウトタイプ
接続部
B型接続具
C型接続具
SEEE/FUT C型接続具は、分割施工において、従来全径間完成後にしかできなかったグラウトを、径間毎に行うことを可能とします。
また、所定の部品を使用しないことで一括グラウトも可能です。
- 【特長】
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- 任意の施工ステップにおいてグラウトが可能となります。
- 接続部の長さが従来の接続具(B型接続具)に比べて約4割コンパクト化されています。
- ケーブル接続作業が容易に行えます。
緊張装置
SEEE/FUT緊張用マルチジャッキには、緊張ラムの他にウェッジ圧入用の定着ラムが内蔵されており、緊張後ウェッジをアンカーヘッドへ圧入します。
また、緊張ジャッキに緊張用ウェッジ(プリングウェッジ)が内蔵されており、緊張ラムを出すことで自動的にケーブルを掴み、開放時には自動的にはずれる構造となっています。
緊張手順
ストランドに、アンカーヘッド、ウェッジ及び仮支圧板を挿入します。 | |
ジャッキ先端にあるストランドガイドにストランドを差し込みジャッキを押し込みます。 | |
所定荷重(圧力)まで緊張します。 | |
定着ジャッキを作動させ、所定圧力で定着ウェッジを圧入します。 | |
圧力を開放し緊張定着を終了します。定着完了後ストランドをウェッジの先端より30~50mm残して切断します。 |