PC斜張橋/エクストラドーズド橋

50m~150m支間のコンクリート桁は、張出し工法で施工することが技術的にも経済的にも最も望ましいといわれていますが、150mを超えると、

  • 片持梁の剛性の変化に伴って自重によるモーメントが急速に増加する。
  • 下縁の圧縮応力度が増加する。
  • 張出し用のPCケーブルが増加する。

等の欠点より、張出し工法の利点が発揮できなくなります。しかしながら、主桁のPCケーブルを人為的に主桁の外に配置して、プレストレスの偏心量を増加させることにより、その欠点を解決できることになります。

つまり、主塔によって支えられる斜張橋は、アウトケーブル方式のカンチレバー橋と考えることができるわけです。

また、桁橋と斜張橋の中間的な構造として、エクストラドーズド橋があります。これは、斜張橋と比較して低い主塔から主桁を吊る斜材を張った形式の橋梁のことで、スパン100m~200mの中規模橋梁に対して経済性を発揮できることから、このケースにおいて多く採用されています。

活荷重による斜材の応力振幅や斜材と主桁の荷重分担が斜張橋と異なるため、斜張橋とは別称されています。